シンジの決断はただの自己中か・・・

 

エヴァンゲリヲン新劇場版:破より


エヴァに乗り、レイを助けようとするシンジ。
活動限界になってしまいエヴァは止まってしまう。
その時、シンジが叫ぶ。

 

 

活動限界を超えたエヴァが、シンジの声で動き出す

 

シンジ 
「綾波を かえせっ!」
そのシンジの声に、呼応するようにエヴァは動き出す。

マヤ  
「動いている・・・活動限界のはずなのに・・・」

ミサト 
「暴走・・・?」

リツコ 
「わからない・・・いったい何が・・・初号機が動いているのか・・・・・」
この時、初号機の頭のうえに天使の輪が出来る。

ミサト 
「エヴァに、こんな力が・・・」

リツコ 
「初号機は、人の域を超えている・・・」

マヤ  
「プラグ振動180をオーバー!もう、危険ですっ!」

リツコ 
「やめなさいっ!シンジ君!人に戻れなくなる!」

シンジ 
「ボクはどうなったっていい!世界がどうなったっていい!だけど、綾波は、せめて綾波だけは絶対助ける!」

ミサト 
「行きなさい、シンジ君!」

リツコ 
「ミサト・・・」

ミサト 
「誰かのためじゃない!あなた自身の願いのために!」

シンジは使徒のコアの中に、綾波を探しに行く。

 

活動限界を超えたエヴァがなぜ動いているのか、誰にも解らない。

 

エヴァはシンジの心に呼応するように動く。ゲンドウや冬月は、その辺の秘密を知っているのかもしれないが、それも定かではない。


マヤちゃんは
「活動限界のはずなのに」と言ってるし、

 

ミサトは一瞬
「暴走・・・?」かと思う。

 

そしてリツコは
「わからない・・・いったい何が・・・初号機が動いているのか・・・」と。
科学的には、解明できるものではないんだろう。

 

「エヴァに、こんな力が・・・」とミサとは驚く。
「初号機は、人の域を超えている・・・」とリツコも驚きを隠せない。

 

そして仕事に徹するマヤちゃんは
「もう、危険ですっ!」と叫ぶ。

 

感情心理学ハンドブック [ 日本感情心理学会 ]

 

シンジの決断は、周りの人々にはどう映るのか

 

リツコは
「やめなさいっ!シンジ君!人に戻れなくなる」と呼びかける。

 

でもシンジは
「ボクはどうなったっていい!世界がどうなったっていい!だけど、綾波は、せめて綾波だけは絶対助ける!」と言ってその意思は変わらない。

 

シンジとしては、また後悔するくらいなら自分はどうなったっていいという思いだろう。

 

ここでミサトが
「行きなさい シンジ君!」と呼びかける。

 

一瞬リツコは
「ミサト・・・」と言って言葉に詰まる。

 

でもミサトはお構いなしだ。
「誰かのためじゃない!あなた自身の願いのために!」
もう一度シンジに呼びかける。

 

ミサトは、シンジが感情によって付き動かされていることは承知のうえだろう。

 

ただそれさえも、シンジにとって初めて明確になった自分自身の願いであることは間違いない。ミサトはそんなシンジを応援したかっただけだろう。

 

しかし、この時のシンジは自分の決断に責任が伴うことなど、頭の片隅にもない。

 

リツコとミサトの違いがここでもよくでている。

 

リツコは、どうなったっていいなんて思わないし、人に戻れなくなるから、もうそれ以上はやめた方がいいと思ってる。

 

でもミサトはどうなったっていい、とさえ思っている。
「誰のためでもない、自分自身の願いのために行け!」と。

 

人の心理はおもしろい。おきている事実自体には、特別な意味があるわけじゃない。

 

客観的に見れば、ただエヴァと第10使徒が戦っている、ということだけだ。

 

その事実に対して、人それぞれ思いが違う。

 

それが人である由縁、感情を持っている人ならではの思いなのかもしれない。

 

「誰かのためじゃない!あなた自身の願いのために!」
というのは、見る角度を変えれば、人のためではなく、自分のために自分の願いを優先する自分勝手なヤツということにもなる。


物事事態に意味はなく、その物事をどの角度から見るかで意味合いが変わってくる。

 

自分の願いに正直とみるか、自分勝手と見るか、受け取り方は見ている角度によって真逆にもなる。

 

ものの見方を見る見方 [ 中村祐子(心理学) ]